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プレスリリース

神山まるごと高専生 2025年大阪・関西万博にて 徳島県ゾーン「未来エリア」の空間デザインとコンテンツ制作を手がける

2025年4月13日より開催される大阪・関西万博において、徳島県が出展する徳島県ゾーン(関西パビリオン内)の制作に、徳島県神山町の私立全寮制高等専門学校「神山まるごと高専」が参画いたしました。デザイン・エンジニアリング学科に所属する9名の学生を中心として制作した展示ブースやAR体験コンテンツを通じて、学校の”今”と徳島の”未来”を世界に発信します。

 

■関西パビリオン徳島県ゾーンを担当することになった背景

神山まるごと高専は「テクノロジー×デザインで人間の未来を変える学校」をコンセプトに、「モノをつくる力で、コトを起こす人」を育成しています。その教育方針に共感をいただき、今回徳島県より「未来エリアの展示企画・制作」の依頼を受けるとともに、「神山まるごと高専のAR体験コンテンツ制作」についてもご協力させていただくこととなりました。

このプロジェクトは、2023年冬、神山まるごと高専の英語授業で、徳島県の万博担当者をゲストに迎え実施されたワークショップをきっかけに、正式な協働へと発展しました。

本校では、社会に直結した教育を目指し、地域や行政との連携を重視しているため、今回の依頼は学生にとって実社会とつながる挑戦の場になると捉え受託に至りました。校内でプロジェクトメンバーの募集を行い、計9名の学生が手を挙げて参画しています。また、本企画には、2020年ドバイ万博の一部企画のプロデュース経験をもつ本校クリエイティブディレクター・村山海優が伴走し、教育の現場と社会をつなぐ実践型の学びの場となっています。

 

■徳島県ゾーン未来エリアの展示企画・制作

本校は、徳島県から「徳島県ゾーン」内の未来エリアに設置される展示ブースの企画・制作を受託しています。このブースの企画・制作は、本校の起業家講師・溝端友輔氏の協力のもと、16〜17歳の学生4名がコンセプト設計・デザイン・制作に取り組みました。完成した展示は、「『変化』と『連鎖』」をテーマに、来場者が思わず体を動かしてしまうような体験型展示を目指しています。阿波踊りに象徴される「踊る文化」や、徳島の自然・文化に宿る「流動性と多様性」をヒントに、動きながら徳島を感じる仕掛けが随所に盛り込まれています。

展示企画・制作学生プロジェクトメンバー>

  • 菊井 福音(17歳・空間ディレクション、文章及びブック担当)
  • 川島 千奈(16歳・空間ディレクション、文章及びブック担当)
  • 藤原 六花(16歳・展示什器企画及びデザイン担当)
  • 市川 珠莉南(16歳・サステナブルパネル企画及びデザイン、制作ワークショップ担当)

 

■徳島県ゾーン未来エリアAR体験コンテンツ制作

本校は、「徳島県ゾーン」内の未来エリアに、「未来をつくる企業・団体」の一つとして、AR技術を活用した体験型コンテンツを出展します。企画・制作には、16〜17歳の学生5名が関わり、ARコンテンツを中心とした展示の開発に取り組みました。「神山まるごと高専の“今”を伝える」をテーマに制作した本コンテンツでは、来場者がマネキン型のARマーカーにスマートフォンをかざすと、学生たちが撮影・編集した映像が再生され、まるで目の前で語りかけられているような没入感ある体験が得られる仕組みになっています。映像制作には約20名の学生が協力し、授業の様子や日常の風景、プロジェクトへの想いなどを、一人ひとりの視点から表現。“個の想い”を社会とつなげる、新しいかたちの展示を目指しています。

<AR体験コンテンツ学生プロジェクトメンバー>

  • 北尾 光(16歳・プロジェクトマネジメント担当)
  • 佐久間 康輔(17歳・企画担当)
  • 相木 絆煌(17歳・プログラミング実装、デザイン担当)
  • 永楽 蒼弥(16歳・3Dモデリング担当)
  • 早雲 楓人(16歳・コンテンツ制作担当)

 

■学生代表コメント

  • 菊井福音(17歳・未来エリア展示ブース空間ディレクション、文章及びブック担当

私は今回、未来エリアの空間ディレクションとブックの制作に携わりました。「空間ディレクション」という自分の強みを活かしながら、世界規模のイベントである「万博」に制作側として関われることに魅力を感じ、参加を決めました。徳島出身ではない私たちにとって、徳島の魅力を言語化し、それを体験に落とし込むことは簡単ではありませんでした。しかし、地元の職人さんにインタビューしたり、実際に阿波踊りを見に行ったりと、私自身が徳島を“体感”することで、最終的に「阿波流転」という言葉にたどり着くことができました。この言葉には、徳島の人や文化が持つしなやかさ、連なり、そして変化を恐れない力を込めています。来場された方に、“思わず足が動いてしまうような”、そんなワクワクの連鎖が広がることを願っています。

  • 相木絆煌(17歳・AR体験コンテンツプログラミング実装、デザイン担当

このプロジェクトは、神山まるごと高専の「今」をより多くの人に知ってもらい、神山町に来たことのない人ともつながりをつくりたいという想いから始めました。チームを結成したのは、今年の2月下旬。そこから約1か月間で、アイデア出し・設計・実装までを5人で分担して進めました。私は主に開発を担当しましたが、ARの開発は初めてだったこともあり、特に3D表現の部分では多くの苦労がありました。それでも、チーム内でそれぞれの得意分野を活かして協力し合い、ひとつの作品として形にすることができました。来場者の皆さんには、学生たちのユニークで自由なアクションを「声」と「姿」を通して感じてもらい、神山まるごと高専の「今」を、間近に実感してもらえたら嬉しいです。

 

■クリエイティブディレクター 村山 海優 コメント

大阪・関西万博という大きな舞台で、学生たちに挑戦の場を託し支援してくださった関係者の皆さまに、心より感謝申し上げます。学生たちが、教室の中で学んだプログラミングやデザインを生かし、試行錯誤を繰り返し他者とアイデアを形にしていく姿は、「モノをつくる力で、コトを起こす」という私たちの目指す姿を確かに体現してくれました。挑戦する学生がいて、それを応援する大人がいる。そんな学校と地域や企業とのつながりの中で生まれる「社会に直結した学び」が、教育をより豊かなものにすると改めて実感しました。ここでの経験が、学生たちの未来のきっかけになることを願っています。

 

■制作過程の様子

写真左、2024年9月にプロジェクトメンバーの学生と溝端友輔氏で会場に下見に行った時の様子。写真右は、2024年11月に徳島県知事の後藤田正純知事に大阪・関西万博・徳島県ブース展示の提案を行った時の様子。

 

写真左、2025年2月に3Dプリンタで出力した展示什器の確認を行う様子。写真右、2025年4月に実際の会場でレイアウトの最終調整を学生が関係者と共に行う様子。

2025年4月7日、実際の展示会場に設置した様子。什器は渦のように回転・変化する視覚的演出を通じて、「身近なものの変化」を感じられる仕掛けを施した。

 

■大阪・関西万博・徳島まるごとパビリオンとは

 2025年4月13日(日)から10月13日(月)までの184日間にわたり開催される「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)」は、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げ、世界中から約2,800万人の来場が見込まれる国際的なイベントです。この万博において、徳島県は関西広域連合が運営する「関西パビリオン」の一角への出展とセットで、県全体の魅力を発信する「徳島県まるごとパビリオン」を展開します。

 徳島県ゾーンのテーマは「水とおどる」。吉野川や鳴門の渦潮、阿波踊りといった徳島の豊かな自然と文化を象徴とし、徳島県民の持つ柔軟性・楽しむ力・新たな価値を生み出す力を国内外の来場者に体験してもらう構成です。ゾーンでは、徳島に関わる企業・団体・教育機関の「過去・現在・未来」の取り組みを、3つのゾーンに分けて紹介。来場者が体を使って体験できる展示や、地元の人々の声・技術に触れられる仕掛けが用意されています。「徳島まるごとパビリオン」は、単なる展示だけではなく、“徳島を丸ごと感じ、未来へ足を運びたくなるように、徳島県ゾーンを”ゲートウェイとして位置づけ、観光・関係人口の創出や地域ブランディングにも寄与することが期待されています。

 

「神山まるごと高専」とは

神山まるごと高専は、徳島県神山町に2023年4月に開校した 5年制の私立高等専門学校です。「テクノロジー×デザイン×起業家精神」を教育の土台としながら、神山という地に根ざし、社会を動かす人材「モノをつくる力で、コトを起こす人」の 育成を目指します。

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■報道関係のお問い合わせ先
神山まるごと高専
広報担当(松坂・蔵本)
Mail:  pr@kamiyama.ac.jp 

 

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